堤防決壊のメカニズム。破堤との違いは?

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kawa-yugata

各地の堤防決壊がニュースになっていますが、堤防決壊はどのようなメカニズムで起こるのでしょうか。
あれだけ頑丈そうな堤防がどのようにして決壊にまで至るのか疑問に思ったので、調べてみました。
堤防決壊には浸透、超水、浸食、地震の4つのメカニズムがあるそうです。
それぞれについて見ていきましょう。

また破堤という言葉も聞きますが、昔の堤防決壊の呼称のようです。
堤防の決壊と氾濫もややこしいですね。
二つの違いについてはこちらを参照してください。
決壊と氾濫の意味と違い。



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浸食による堤防決壊のメカニズム

堤防に雨が降ることで、堤防内に水が染み込みます。
通常堤防の表面は固められているので、それほど堤防内に水が染み込むことはありませんが、長時間強い雨にさらされていると、水が染み込んでしまうことがあります。

一度水が染み込んでしまうと、堤防の表面の強度は大幅にさがるので、時間とともにどんどん水が染み込むようになってしまいます。

ある一点を超えると、堤防内に水の通り道となる穴が開きます。

穴を水が通ると、水圧でどんどん土が削れていき、穴が大きくなっていきます。

最終的には堤防の下側が崩れて、そのまま堤防が崩壊してしまいます。
これが浸食による堤防決壊のメカニズムです。

超水による堤防決壊のメカニズム

浸水の時と同じように、長時間強い雨にさらされていると、堤防に水が染み込みます。

そんな状況下で河川の水位が上昇し、堤防を越えて流れ出るのが越水です。

越水が始まると、強度が弱くなった堤防がどんどん削られていきます。

最初は水と地面がぶつかる、町と堤防の境目が削られていき、だんだんと堤防の町側(裏法)の浸食がすすみます。

最終的に、堤防の土手になっている部分が削られると、一気に堤防が崩壊していきます。

これが越水による堤防決壊のメカニズムです。

越水破堤についての詳細はこちらの記事を参照してください。
越水破堤とは?読み方と対処法を調査!

浸食による堤防決壊のメカニズム

川の水位が上昇し、流れが激しくなることで、堤防の側面には強い力がかかるようになります。
堤防の側面がこの力に耐えられなくなると、表面が削られていきます。

通常堤防は護岸と呼ばれる下部の基礎部分で強度を保っていますが、この護岸部分が削られると、堤防の強度が一気に低下します。

最終的には薄くなった堤防が崩壊し、そのまま堤防決壊に至ります。

これが浸食による堤防決壊のメカニズムです。

地震による堤防決壊のメカニズム

地震が起こることで、堤防が設置されている地面に液状化現象が起こります。
液状化現象とは、地面がまるで液体のような状態になってしまうことです。

地面の強度が弱まると、堤防が地面に沈んでいきます。

堤防が沈んでいくと、周囲の砂に削られてだんだん丸みを帯びた形になり、最終的には堤防が決壊します。

これが地震による堤防決壊のメカニズムです。



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破堤と堤防決壊の違いって?

ときどき破堤という言葉も聞きますね。

もともと国土交通省が定めた洪水用語では、堤防決壊ではなく破堤という言葉が使われていたそうです。

ところが国民の間では、この破堤という言葉が分かりにくいと不評でした。

そこで2006年の用語改定の際に、破堤改め堤防決壊と呼ばれるそうになったそうです。



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以上、堤防決壊のメカニズムについてでした。

とても頑丈に見える堤防でも、設計上考慮された水位を超えてしまうと一気に崩れてしまうそうです。

一定の水位を超えた段階で周辺住民に適切な伝達が行われるようになれば、堤防決壊での被害を最小限に食い止められそうですね。

個人でシステムを作るのは難しいですが、堤防の設計水位を超えそうだという事態になったら家族や知人への連絡は心がけたいものです。

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